どこかで目にした。
『自立は依存先を増やすこと』
という言葉。
1つ1つの依存先への依存度を軽くして、それぞれ色んなものに依存すれば、自分の力で自立して生きてるように感じられる。
一理ある気がする。だけども、依存先の増やし方がわからない。
物理的な意味では沢山依存してる。それはもう豊富。
電車で自分を運んでもらう。どこかで食材を買う。あるいは食べるものを提供してもらう。住まいを貸してもらう。誰かが作った道を歩く……
この考えでいくと大体の生活行為が依存。
だからこそ、この生活が成り立っているし、1つ1つの依存度は軽いけれども確かにそれがないと私は今生きれない。
でも、さも一人でなんでもできるかのように過ごしている。
言い方はおかしいかもしれないけど、立派に色んなものに依存できている。
だけど心理的依存が増やせない。
人付き合いが一番そうなのだけど、この人と居たら居心地がいいってなると、最悪その人だけ居てくれればなんとかなっちゃう。
心の拠り所がそれになっちゃう。
確かにそれは一番危険。
それがないと生きれなくなるダメな人間になりそうだから。
確かにそれは自立とはかけ離れている気がする。
そういうことか。
私はそうなる前に、それが怖いから逆に予防線を張る。
できるだけ誰にものめり込まないようにする。
あと、境界線が分からない。
ここで誰かに頼っていいのか。誰かに向けて声を出していいのか。
それとも一人で踏ん張るべき時なのか。
頼ると甘えるの違いとでも言うのかな…
分からないからますます自分の中に籠っていく。
そもそも、
“依存すること=自立”
の方程式は私の中にない。
依存しまくって生きてるけれども、依存とはあまり良くないことという考えが頭を支配している。
依存場所、不明。
じゃぁ、趣味とか好きなことは?って考えた時にも、1つの事に熱中できることは良いことだけど、それがなくなったときに果たして自分に何か残るのだろうか。
実際それが失くなるかどうかは分からない。
ずっとあり続けるかもしれないし、はたまた途中で消えてしまうかもしれないし…
1つに固執せずに、沢山のものやことに足を突っ込むのも悪くないのかも。
状況によるけれども…
でも私は、どちらかというと1つのものと深く付き合うのが好きだ。
というかそういう体質。
昔からそうやって生きてきた。
だけどこの言葉を見て、私自身、
『依存することは悪いことじゃない。』
と思えて、
『心理的に1つの依存度を高めるのではなくて、依存場所を増やしていける』
のなら、きっともっと生きやすくなる。出来ることならそうなりたい。と思ったのでした。