私は代り映えのしない部屋に立ち尽くしていた。
これだけものがあるのに、捨てられるものはわずかしかないことに愕然とした.
思い立ったのは、もやもやしんどいので部屋で特にすることもないのでとにかく部屋を綺麗にしてすっきりしたかったから。
だけど、ほとんど変わり映えしない。
自分の意志でどうにもできる、誰にも口出しされる必要もない自分の部屋でさえも私の意志や決断はこうなのか。
代り映えしない。
つくづくつまんない奴だなと思う。
前にも書いたけど、この部屋にあるものはほとんど昔買ったものたちばかりで、今の私を構成するものがないのではないかと思う。
今の私がそろえたものは、少しの服と少しの本と少しのCDと少しの靴くらいだ。
昔そろえた、もうデータ化して機器に入っている取り出すことのないCD、あまり見ない料理本やレシピ、読み返さない小説、使い道がわからないライブのグッズ(主にタオルとTしゃつ)、コンセントを抜いてただの置物になったテレビ。
捨てられない。かといって必要かと言われたらわからない。日常的に使うものは一つもない。
着ない服はあっさりすてることができるのに。
これらを捨てようと思う日はくるのだろうか。