ordinary day

思ったことを気ままに。自分を構成するものとは。他者とは。旅や自然。

2019.8.21 西ノ島から島後

目覚めると雨音が聞こえた。

 

この日は中ノ島(海士町)に渡る予定だった。

自転車で島を周ってから島後(隠岐の島)に渡り、宿泊予定だったのだけど、この雨だとなぁ。船の便が少なく、中ノ島から島後にいくなら昼のフェリーに乗らなきゃいけない。雨だとバスと歩きになって時間がかかって周れそうにないし行くのやめようかなぁ。と起きてからぐるぐる考えていた。

朝食のときに、元の予定を話して雨だとどうですかね~?と尋ねたら、風さえ強くなければ雨でも観光船は運行するし、昨日乗っていないなら観光船に乗ってみたら?ぼ~とするよりはいいかもよ。

と言われた。時間も色々と調べてくれた。

 

またぐるぐる考えてそうだなぁ~と思った。

予約していたレンタサイクルを電話で取り消して、西ノ島の観光船に乗ることに決めた。

 

観光船乗り場は宿から徒歩5分くらい。

出発時間のギリギリについた。

チケットを買って、船まで案内してもらう。大人1枚、2500円。

観光船は貸し切り。窓は雨の水滴で視界が悪い。笑

でも、それなりに楽しんだ。

何と言っても、貸し切りだから遮るものが何もない。

ただただ、波の侵食によって成っている地形や岩や崖や洞窟をぼ~っと見るだけで面白い。

当たり前に存在してるけど、凄い。

その侵食の瞬間は分からないし切り取ってみることができないけど、それによってできたものが今私が確かにこの目で見ていることも面白い。

今見ているこの瞬間もちょっとずつ地形が変わっているのかもしれない。

だけどそれがこれ以上変わらないもの、ずっと同じもの、完成品だと疑うこともしないで見ている自分がいるんだ。

長い目でみたらそんなわけないのに。私たちは、今この瞬間しか見ることはできない。

あぁ、浅はかでちっぽけ。

自然は堂々としてそこにいる。

 

視界が悪い悪条件の中の観光船ツアーも1時間位で終わり。

 

また町営バスにのり、隠岐汽船乗り場へ向かう。

昨日は夜だったから誰も乗ってなかったけど、今日は数人乗っていた。

町のバス。どんなに人が少ない町でも、乗客が少なくても必要なんだよね。必要な人が必ずいるんだよね。

 

今回は海士町に行くのは断念して、島後にそのまま行くことにした。

フェリーまで時間が結構あった。

自動販売機のコーヒーを飲みながら待っていた。

島は、シーズンが過ぎたのか、それともそもそもなのか、観光客はほとんどいない。

というか、人と出会うことがまず少ない。田舎は歩く人はほとんどいないから。車移動が基本だから。

摩天崖で話したおじさんもいっていた。「私は島根の人間だけど、島根の人間だってここに来ることは少ない。だけど観光客が少なくてゆっくりできて私は好き。」

おじさんも私も人生の一瞬この島に立ち寄っただけ。島の人がこの言葉を聞くとどう思うのだろう。そして、私たちみたいなただの寄り道人間をどう見ているのだろう。

 作業着の人はよく見かけた。船のなかでも1番多かったと思う。建設の現場の人たち。

島に働きに来る。どんな感覚だろう。

今日は雨だから尚更だろうけど、静かな町だったなぁ。

と考えているうちに時間は過ぎる。

 

 

そんなこんなで時間が来て、乗船。

フェリーは、海士町→島後だから、海士町の玄関(?)だけは見ることができた。

約2時間くらいで島後へ到着。

 

乗降した瞬間から、なんかさっきの島とは違う雰囲気を感じた。

ちょっと開けた感じ。人気が多い。あぁ、隠岐諸島の中心なんだなぁという感じ。

すっかり雨はやんで晴れていた。

 

それなら自転車を借りようと観光協会へ。フェリーターミナルをでて、道を挟んだ向かい側にあった。

「レンタサイクル空きありますか?」と訪ねていった。

普通に空いていた。

本当に何も決めてなくて晴れたから自転車乗ろうかなという感覚で、自転車のタイプとか時間とか悩んでたらレンタカーを薦められた。

全く頭に無かったからまたまた悩む。

「ガイドブックに乗っているような所は車がないと到底行けない。

自転車で風を感じたいなら良いけど、港の周りには正直あまり何もない。」

とのこと。

正直、見に行きたいところは特別無かった。風を感じて、まちを感じて、海をみて、のんびりする。そんなんで良いじゃん。と。

でも話しているうちに、1人旅でレンタカー借りたことないし、そんなに言うなら初めての試み、借りようかなと心変わり。

借りるのってもっと面倒くさいものかと思ったけど、その場で観光協会の人が電話を掛けて手配してくれた。迎えもあった。

 

感想の方に書いたから省略するけど、他にも色々話した。1つ思ったのは(どんな風になるんだろうなぁ。そんなこと言いながらここで働いている君は、将来本当にこのまちを心から紹介しているのだろうか。それともそのうちやめちゃうのだろうか。心から誇ってまちを紹介している人はここに居る人で何人いるのだろうか。)なんて。大きなお世話だろう。

私は、自分が心から良いと思っているものを人に渡したいと思っているんだなぁ。本当にいいから、紹介したいし、分かってもらいたいし、共有したい。

そんなことできていないけど。

 

 

レンタル会社で必要書類を書き、免許証のコピーをとって、完了。

24時間、7000円だった。

観光協会でみたときは、5500円だったけど、多分車種のクラスの問題で空きがなかったんだろうな。

車の最初の傷の確認だけを一緒にして、「では、お気をつけて」

え、説明ないの??車の説明ないの??誰もが車を日常的に運転していて分かると思うなよ??

と思いつつ、乗り込む。

実家に帰ったとき運転するにしても、実家の車、私が小学生のときから今までずーっと変わってないんですけど。しかも中古車。

鍵もエンジンももちろん鍵穴に挿す。ナビはついてない。

あれ、サイドブレーキはどこ?今時の車、サイドブレーキないの?

と、混乱。

少し動かすとぴぴっぴぴっと音がする。

なになに??と止める。わからない。わからないから、降りてレンタル会社へ駆け込む。

乗ってみてもらうと、サイドブレーキがおりてないとのこと。

えーーサイドブレーキそこだったの??

恥ずかしかった。時代へついていけない。

今時の教習所の車ってどうなんだろう?ってふと頭をよぎったけどまぁ置いといて、無事発進。

次は、ナビの使い方。少し戸惑ったけどまぁこの辺はなんとか使いこなせた。

知らないまちを久々の運転で走るのは最初は緊張した。

やっぱり私は車ではないな。乗って間もなく分かった。


天気がいい今日のうちに海とか景色が見れる方は行った方がいいですよ。と観光協会の人のアドバイスを受けたので、とりあえず那久岬という岬へいった。

ここも、車を走らせ、40分ぐらい。

ここも、人が居らず、牛がいて、海があって、よかった。

前方に見える島は、さっき私がいた島たち、島前らしい。

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灯台がある!

灯台へ向かおう。

また、牛が近くにいる…

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私は灯台が好きだ。(今日やっと確信した)


平坦な陸地の端に突如現れる、まっすぐそこに伸びる姿に目を奪われる。


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心惹かれる。なんともかっこいい。海がすきで、その周辺を歩いていると、目的にして行かなくてもそこに居てくれる。

来れて良かった。

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そのあとは檀鏡の滝を目指した。

途中から山道みたいになった。

後で知ったけど、私、檀鏡の滝にはたどり着いていない。笑

途中の滝がそうかと思って、それで満足して帰った。笑

惜しいことをしたなぁ。とは思ったけど、仕方ない。とそんなに気にしていない。

 

その後一応チェックインをしに西郷港辺りに帰る。

問題は宿だった。

これはちょっとここに滞在はあまりしたくない感じで、お風呂と寝る時間までは外に出ていようと再び車に戻る。



そういえば、Googleマップで見つけたカフェが夜8時までやっているみたいだったから

行くことにした。

最近できたのか、島に似合わず洗練された新しい感じだった。

そこだけが違う空間。

時間も時間だし、お客さんはいなかった。

コーヒーマイスターかなんかの認定書も置いてあり、コーヒーの焙煎機もあり、もちろんコーヒーもたくさん種類が選べた。

最近本当にこういうお店が多いなぁと思う。どこにいっても1つはコーヒーを専門に扱っているお店がある気がする。

ケーキも何種類かあり、悩んだけど私がこの世で一番好きな食べ物、チーズケーキにした。

コーヒーもケーキも美味しかった。どちらも美味しいってなかなか無いから最高だった。ここは当たり!

なんにも知らないけど頑張ってほしいなっと勝手に思って店を後にした。

 

せっかく来たのに、町を肌で感じていないと思ったので、車を泊めて歩くことにした。

港周辺に向かってみる。少しはお店の明かりがあるものの、田舎の夜は暗い。少し路地に入るなら本当に真っ暗。ぽつんぽつんと明かりが見えるのは、居酒屋。穏やかな川には小舟がずら~っと並んでいる。

田舎の夜を歩くのはとどきどきする。知らない町だと尚更。田舎は夜に歩くところじゃないのだ。車の数だってぐんと減る。

すこしばかり歩いて車へ戻る。

 

まだ帰るには早いから、真っ暗だけど夕日の見える丘公園に行ってみようと向かう。

もちろん、車も人もいない。本当に真っ暗だった。さすがにこれは少し怖かった。

車で行けるところまで行ってみるとそこにまた灯台が現れた。ちゃんと光を放っている。灯台の夜の姿を見るのは初めてかもしれない。怖いながらにも感動した。

こんなに真っ暗なら曇がなければ星が綺麗なんだろうな。大抵私の島旅は綺麗に晴れてくれない。

 

もうさすがに行くところがなくなったので、宿に帰ることにした。

この日はほとんど寝ることができなかった。

夜遅くからは雨が降り出し、物音がきこえるし、部屋への不快感で心身ともに安らぐことはできなかった。

早く夜が明けてくれないかと。

「凌ぐ」という言葉がぴったりの一夜だった。