午前5時40分
家から駅までにすれ違う人はほんの数人。
「おはようございます。あの、よろしければこれどうぞ。」
長老みたいな白髭のおじいさんが差し出した。
四葉のクローバー
「えっ?わぁ。。ありがとうございます。」
日傘を差していたので片手で受けとる。
「じゃぁどうも。」
出勤途中なので話をしている間もなく長老と別れる。
一瞬の出来事だった。
妖精さんだったのかな?なんて変なことを考えながらいつもの道を行く。
シロツメクサやクローバーを屈んで眺めていたからいつも探しているのかな?
でもこの時間にすれ違ったのは初めてだった。
こういうおすそ分けは、不思議だけど面白い。
なかなか自分がしようと思ったらできないけど、こんなことがもっと世の中にあっていいような気がした。
もしまたすれ違う日があったらきちんとお礼を言おうと思う。