宛先のない手紙を留める場所。
香川県の小さな島、粟島にあるもの。
瀬戸内芸術祭のときにしって、行きたいと思いつつ今になってしまった。
第2、第4土曜の10時~16時の開局で、そこに人が集中するから思ったより人が多いんだなという印象。
サイトに出てくる田中局長がいらっしゃった。
もう90歳以上とどこかで耳にした。
柔らかな微笑みが印象的だった。
人のいつかのどこかや誰かに宛てた手紙を読んで、涙ぐんでいる人が多々。
私はそれをなにかのワンシーンみたいに眺めた。
不思議な感覚だった。
私がそっちにならないのは、なんでだろうか。
誰かがその役割を担ってくれているから、だろうか。
今の私で訪ねたらそういう感覚にいたった。
きっと行きたいが発動したときに行っていたら、また違った感情に出会えただろうな。
城ノ山に登った
運動不足と歳を感じた。
動けるときに動かなきゃと思った。
360℃海。
島の山はそれが醍醐味だ。
島の人は親切にしてくれた。
それなのに、人を疑う気持ちから入ってしまうことに気づいた。
だけど、その時間がもったいないってこの旅でなんとなく思えた。
というより面倒くさいと思ったのかもしれない。
この言葉や言動が、なにかの見返りがあってのものなのかといちいち悩むことに疲れた。
それならいっそ、たとえ騙されてもいいから受け入れよう。
悪意交じりの善意と考えるよりも、正真正銘の善意と疑いなく受け入れたほうが未来が明るいはずだ。
そしたら、仮にあったかもしれない悪意さえも私の中ではなくなるはずだ。
それは世の中を信頼することに繋がる。
という考えが、くっきりではなく、うっすらと頭の片隅に新たにできあがって、日を重ねるごとに濃くなっている。
島に行って帰ってきて、1番感じたことはこれだった。
どこかに行くというのはやっぱり良い。