ordinary day

思ったことを気ままに。自分を構成するものとは。他者とは。旅や自然。

花火

花火を見ないと夏を終われない。
なんて良くわからない気持ちが爆発して、私が休みの日に開催している花火大会を検索して行けそうなら行こうと数日前から考えていた。

花火大会は、地元で小さい時から家族と行っていた。
ちょっと年を重ねると、友達と行くようになった。
本当に毎年欠かさず行っていた。
地元の花火大会は田舎の花火大会で規模は決して大きくなかった。
それでもまちではそれが夏の風物詩みたいなものだった。
私は花火が好きだったし、その花火大会で私の花火大会像は出来上がったのだと思う。
大体、街中の花火大会以外は、その土地で生まれ育った人が行くものだと思っている。
その地域がぎゅっと集まっている。濃度が高い。それはもう、よそ者が入ればそれを感じ取らずにはいられないくらいに。
歩けば知り合いに、友達に、クラスメートに会い、それもまた花火大会でそわそわする理由の1つだった。


近場であった花火大会は、1人ではなんだかなぁ。
と行かなかったけど、過ぎてしまえばやっぱり行けば良かったって思った。
花火大会だもん。花火を見に行って何が悪いんだ。と思う。
音。振動。色。輝き。煌めき。風。それを感じられるのはその場だけ。
何より私は体が、心臓が震えるのが好きだ。
花火って何であんなに心奪われるんだろうか。みんながそれに注目して、下界だけ時が止まったようだ。


最初に行こうとしてた大会が中止になっていたから、諦めかけていたけど、急遽他のところに行った。
1つ隣の県の海沿い。
電車がつく頃にはもう始まっていて、夜の黒のなかに浮かび上がる煌めきを駅に到着する電車のなかで見たのはまた格別だった。
田舎は光がないから本当に黒いキャンパスの上に色が浮かび上がるんだ。
今日はちょうどそこに膨れた月がいた。
花火と月はお似合いだった。

1人でも全然良かった。
というか、花火と私の一対一の時間なので周りがどうだろうが正直そんなに関係ない。
結局駅前で見れたから、ほぼほぼ移動せずに同じ場所でずっと見ていた。
ここは海での打ち上げだったから音が意外に遠かった。
地元のは、池であげるからかなりの大きさ。
場所によっては真上に上がってくるくらいで、音も振動も鼓膜に心臓に直接飛び込んでくるくらい。
そんな何年も前の記憶が脳裏に浮かんできた。

どうせきたなら本当は一泊くらいして昼間もぶらぶらしたいけど、最初から全く予定に無かったから約2時間の滞在で同じくらいの時間をかけてとんぼ返り。

でもいいんだ。
私には今これが必要だったんだ。