「バスる」
インターネット 上で 口コミ などを 通じて 一躍 話題 となるさま、 各種 メディア や一 般 消費者 の 話題 を 席巻 するさまを指す語である。
一時、かなり出回っていたワード。
私は「食」に携わる仕事をしている。
食べてくれる人がいなければ成立しない商売。
粛々と日々同じルーティーンの作業をしつつ、その中で、環境での変化、感覚、よりよく追及して、よりよいものを生み出していく。
包装、品出し、見せ方、ポップ、値札、接客…様々なところに想いがあって人の手に渡る。
そこで背景や実際のモノを気に入ってくれた方が買い手となり、リピートにもつながる。
最近はインフルエンサーがお店や商品をYouTubeで紹介をして突然、注目を浴び、大量注文が押し寄せることがある。
今や、お店の意図するものではなくて、買い手や外側の動きによってお店が動いていく。思いがけない波。かき乱される。
このご時世にありがたいことなのか。売れるときに売る。チャンスは逃してはいけない。
でも、その取って付けたような顧客で残るのはどれくらいいるのだろうか。
そのインフルエンサーには自ら発信したモノに対して愛があるのか。
長年愛用しているとか、ずっと通っているお店、気に入ったから今後使いたいもの。というように
買い手も、知るきっかけ、好きになるというきっかけになるなら素敵なことだけど。
影響力がある人は、形だけで人を動かすことができる。その形を身に付けているということは凄いとは思う。
でも私は、やっぱりその辺にはさほど興味がなく、気に入っているから足を運んでくれる人、遠くからネットを通じてでも何度も購入してくれる方が嬉しい。
心のある発信が嬉しい。
とりあえず私は、いいモノ、背景、空間を作るため目の前のできることに粛々と取り組んでいくしかないなと思う。