ordinary day

思ったことを気ままに。日々向き合って、自分や生活を心地よく。人を照らせる人間になりたい。音楽やカフェ、旅や自然。

感じたこと②

昨日、電車に乗っていたときのこと。
お母さんと小さな女の子。
お母さんの腕に女の子がこてっと頭を傾けて安心した顔で寝ている。
温かい情景があった。


私にはこんな経験はない。
誰の肩の温かさもしらないし、家族とこんなに近くに横座りすることもほとんどないなぁ。
そういう環境がなかったなぁ。
と考えていた。


私が生まれ育ったまちは電車が機能していない。
親と電車に乗る経験をしたことがない。
1時間に1本あるかないか、一部の学校の学生またはお年寄りが使う程度。
基本的に田舎は車移動。
一緒にどこかにいく時も母はいつも運転席または助手席。
後部座席に座ることはない。
座ったとしても2人なら人と人との間に空間が空く。

長距離の移動で、疲れたときは窓の景色を見ながら眠りについていた。

だから、移動中に誰かの横で眠ったことはないし、人に身を預ける安心感をしらない。
母と子の関係としてはきっともうそれをすることはないんだなぁ。
と突然、思ったのだった。



寂しいとか、感じたかったのとは少し違う。
大袈裟にいうと、あぁ、これを私は知ることがなく 一生を終えるんだな。とあの頃を記憶でも取り戻せない程に進んでしまった今への切なさ。
これを知ってたら自分の中の感情がなにか1つ多かっただろうか。
と経験しないと本当の感情は得られないという切なさ。

もう私は年齢的に大人で、今電車にのって誰かの隣でこてっと眠ってしまっても、あの年齢の姿、あの子の気持ちは分からないということが妙に切なかった。


あの頃の私も、目の前の子も知らないこと。

当事者には気付けないことがいっぱいありますね。