さみしい。
人と夜ご飯を食べた後だ。
これは単純に楽しすぎた別れの後の寂しさではない。
寂しい。虚しい。
話が出来なかった。沈黙を恐れる場だった。
私も相手もさほどお互い興味がなかったように思う。
お互い自分にフォーカスしていた。
対等の会話ができなかった。
用意された物語。
話したことの斜め上の返答が返ってきて、ちょっと違うけど、どんどん進んでいくから、私はそこで止まってズレたまま進んでいく。
身分とか年齢とか気にせず会話がしたいな。まぁ、そうもいかないのも分かってるけど。
せっかくお互いが割いた時間なのにこんな感じでなんだか虚しい。
きっと相手もさみしいんだろうなと思う。
それぞれの道があって、その途中でたまた交錯して一時を過ごしただけ。
それだけで何を分かるのだろう。その人のなにを語れるのだろう。
来た道と行く道があって、それは1人専用。
どうがんばっても見えないところがある。
どうがんばっても交われない。
目指す場所、方向が人ひとりひとりにあるから、みんなそれぞれの道を自分で歩いていくしかない。